廃線になる前に行かなければと思いつつもう20年。
やっと実現しました。行ってきました。
宿泊した旅館のロビーにあった「銚スポ」と書かれた新聞。
中を見るとスポーツ記事など一切なく、銚子の観光案内と企業広告。
一面トップが銚子電鉄が車両故障で、運用できる車両が一編成だけになってしまった
というニュースが、スポーツ新聞風のキャッチになっています。
ちなみに記事下広告はこんな感じです。
銚子の観光を自虐ネタで盛り上げようという事の様です。
犬吠駅からスタートします
ここからが本題です。
犬吠駅には15台程度の無料駐車場があり、早いものがちですが、平日の早い時間だったので
ガラガラでした。
犬吠駅はご覧の通り立派な駅です。
有人駅の筈ですが、駅舎内は電球1つだけで薄暗いです。
9時30分まで人は来ませんでした。
シャッターが開いたので、一日乗車券(弧廻手形)を購入します。大人700円です。
千円札出したら「まだお釣りがないので小銭でお願いできますか?」と言われました。
おいおい、駄菓子屋じゃああるまいし、駅のきっぷ売り場でお釣りが無いて、
そこまで経営が厳しいとは。
財布の小銭かき集めて、なんとかなりましたが、初っ端からこれですから、
ワクワクします。
犬吠駅の正式名称は「OTS沖縄ツーリスト犬吠埼温泉」です。
駅名すら売却しているので、そういう事です。
最近では珍しくもなく、歩道橋や公共施設の命名権は普通に売却される時代です。
終点「ありがとう とかわ駅」へ向かいます
最初の電車が外川行きだったので、とりあえず終点外川へ向かいます。
ピンクニュージンジャー号が来ました!
車内はこんな感じです。ヤバいでしょうwww。
ドアに一番近い席に鎮座しているのは新生姜アルパカ。
背中に乗っているのがイワシカ?だと思います。
銚子電鉄と岩下食品のコラボらしいのですが、正直よくわかりません。
電車の中吊り広告の超派手なやつという理解で良いのでしょうか。
ありがとう とかわ駅
ここが終点「ありがとう とかわ駅」です。
正面にはデハ800が保存されています。
車内を見学できるようですが、コロナ感染対策で現在は中止しているそうです。
駅舎内の様子です。手書き風運賃表がいいですね。
待合の座布団が大漁旗風でした。
駅舎は相当古い様です。ちょっといい駅です。
乗ってきたピンクニュージンジャー号で即折り返し、
一気に始発の銚子まで全線乗りつぶします。
絶対にあきらめない ちょうし駅
JR銚子駅のホームの端に謎の小屋があります。
ここが銚子電鉄の乗り場です。
当初は屋根の黒い十字のところに風車が付いており、モーターで回ったそうで、
オランダ風の風車小屋だったそうです。
しかし風車は壊れて取り外され、単なる小屋になってしまったそうです。
始発駅にある「絶対にあきらめない」という文字が悲壮的で、
応援しようと言う気分になります。
使用できるのは現金のみです。
基本車内で切符を購入します。一日乗車券も車内で購入できます。
パールショップともえ なかのちょう駅
銚子駅から一つ先の仲ノ町駅です。
ここに銚子電鉄の本社があります。
ホームに併設された古い建物(グリーンのカーテンの内側)が本社だそうです。
どこの駅もそうですが、駅舎内にはやたらと広告ポスターが貼ってあります。
車内にも広告が貼ってありますが、「音」を売るそうです。
なりふりかまわず、売れるものは何でも売る経営スタイルの銚電。
この車内広告が本当になんだかよくわまりません。
JRの特急「しおさい」が銚子まで割引になるようですが、謎の恐竜出現とか意味不明です。
JRが銚電をネタにして特急「しおさい」に乗って銚子に来てもらい、お互いWin-Winになろう
というコラボなんでしょうか。
これが仲ノ町駅。銚子電鉄の本社です。
さらに仲ノ町には列車の整備工場も併設されており、入場券で見学ができるそうですが、
現在はコロナ感染対策で中止しています。デキ3見たかったけど残念です。
本銚子駅まで歩きます
フリーきっぷあるのに2駅先の本銚子駅まで歩きます。
ダイヤの薄い路線で効率よく撮り鉄するための「あるある」ですが、
先回りする事で1本余分に撮影できるわけです。
仲ノ町からしばらく歩いて振り返ると、醤油工場のプラントの配管が線路を渡っていました。
金太郎ホーム 観音駅
スイスの登山鉄道風の駅舎だそうです。
銚子電鉄の副業であるたい焼きは、この観音駅でスタートしたそうです。
観音駅から本銚子方面を見たところですが、鬱蒼とした林の中を進みます。
黒い物体は「ネッコ」です。
上り調子本調子京葉東和薬品 もとちょうし駅
近くに小学校があり、一部の児童が銚電を利用して通学しており賑わう時間帯があります。
本銚子と本調子をかけてさらに上り調子を前につけた駅名になっていますが、
京葉東和薬品が霞んで印象に残らないのは私だけでしょうか。
車内放送で、異常なハイテンションで「上り調子!本調子!京葉東和薬品もとちょうし駅」
というのも、普通の鉄道会社ではありえないです。
待合室の中はステンドグラスと、ドーナッツ形のクッションでデコレーションしてあり、
ヤバいです。
駅の上に掛かる跨線橋の上から、鬱蒼とした林の中を走る列車を撮影できます。
実際に撮影してみるとなんだか微妙でした。
外川方面の電車を待っていると、わっさわっさ小学生がホームに来て、賑やかになり、
一緒に列車に乗り込みます。
車内は小学生でいっぱいで異常に賑やかです。
小学校の先生なのか大人が付き添って集団下校するようです。
そして、犬吠駅へ戻ります。
写真撮り忘れましたが、犬吠駅で、たい焼きを買って食べました。
1匹120円で、可もなく不可もない普通のたい焼きでした。
たい焼きの販売は曜日や時間帯により営業していない場合があるので注意して下さい。
お土産買って帰りましょう
犬吠駅でまずい棒とぬれ煎餅をかなり沢山買いました。
一日乗車券を見せると、1回だけ100円引きになります。
結局、電車の運賃700円に対して、たい焼きやらお土産で3000円くらい使いました。
やはり銚子電鉄は食品製造業の会社でした。
ふざけた様な事をしている鉄道会社ではありますが、
それなりの経営努力をしている限り、できる範囲で応援したいと思うのが人情です。
これで、銚子電鉄の乗り鉄旅は終了です。
今度来れるのはいつか分かりませんが、それまで銚電が存在していればよいのですが。
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