今回は静岡県の天竜浜名湖鉄道、通称「天浜線」を訪問してきましたので紹介します。
天浜線について
静岡県JR掛川駅から新所原駅間を浜名湖の北側を大回りして走る全長67.7Kmの路線。前身は国鉄二俣線で、SLが走っていた頃の遺構が多く残っており、国有形文化財に登録された駅も多く、レトロ感あふれる素敵なローカル路線です。
JR新所原駅からスタート
今回はJR新所原駅からスタートします。
乗車券は全線で乗り降り自由な1日フリーきっぷを利用しました。大人1,750円。
トップ写真は新所原駅で出発を待つTH2100型、キハ20色塗装仕様。
いきなりこいつに乗車できてテンションが上がります。
後から知ったのですが、天浜線は車両運用情報を公式HPで公開しており、事前に知ることも可能です。
(公開期間は限定的な様で、詳しくは公式HPで確認してください。)
新所原駅で出発を待つ車内で、お隣の東海道線をクモハ373が通過して行くのが見えました。
こいつもレアな車両で更にテンションが上ります。
新所原を出てしばらく鬱蒼とした林の中を走り、田畑の中を進み3駅ほど過ぎると国道と並走して
右手にようやく浜名湖が現れます。
全線単線非電化、ワンマン運転で、主要駅を除き基本全て無人駅です。
IC乗車券の使用はできません。乗車時に整理券を抜いて降車時に現金精算する方式です。
奥浜名湖駅で下車してみる
天竜浜名湖鉄道と言うからには列車と浜名湖を絡めて撮影したいと思い、俯瞰できそうな場所を
あらかじめGoogleマップで当たりをつけて、奥浜名湖駅で下車してみました。
しばらく国道を戻り、みかん畑の中をくねくね登り、オレンジロードという農道まで出ましたが、
浜名湖はわずかに見えたものの、列車が見えるポイントを見つけることはできませんでした。
それでも、帰り道にわずかに見える場所から強引に撮影しました。
天竜浜名湖鉄道という名称ですが、浜名湖と絡めて撮影できる場所は意外に少ない様です。
浜名湖に一番近い駅 「浜名湖佐久米駅」
改札出たら2秒で浜名湖。と言うより、東名高速道路です。
浜名湖佐久米駅は「ユリカモメ」の大群が押し寄せる事で有名な駅で、12月~3月頃にかけて
列車の到着時刻に合わせて給餌をしており、列車の到着と同時に400~500羽のユリカモメに
取り囲まれるカオスな駅です。
この日は7月で、熱中症警戒アラートが発令されるほどの猛暑日。それでも列車の到着と同時に
3羽の「ドバト」がどこからともなく現れましたが、高速道路下の住民の様です。
真冬の特に寒い日は、沖で餌をとれなかったユリカモメの大群が押し寄せるそうです。
浜名湖佐久米駅舎
天竜二俣駅
天浜線はやがて天竜川を渡り天竜二俣駅に到着します。
天竜二俣駅は天浜線の中で一番大きな駅で、新所原~掛川間の直通運転もありますが、この駅が起点終点の列車も多くあります。
また、映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」で当駅に併設されている車両基地が、第三村のモデルとなっている事でも有名で、車両基地の見学ツアーが実施されています。(有料)
見学ツアーは、土日祝は一日2回(10:50~、13:50~)それ以外は一日1回(13:50~)です。
詳しくは公式HPを確認して下さい。
なんの下調べもしてこなかった私は、時間が合わずに参加できませんでした。
それでも、ツワー終了直後、ホームの端から基地に留保されている主要キャラ車両の並びが撮影できました。左からTH2100形の Re+、エヴァ仕様、キハ20色塗装。
留保線の奥に放置されているTH3501
すでに運用からは引退している筈ですが、除籍されているのかどうかは知りません。
駅の西側にある公園には、キハ20とナハネ20が静態保存されています。
そして、さらに掛川方面へ向かいます。
天竜二俣駅を出発してすぐ右手に車両基地の扇形車庫と転車台が一瞬車窓から見えます。
エヴァの第三村では車両倉庫は診療所で、真ん中の工場は食料の配給所でしたね。
ちなみにこの辺りは
L結界密度が非常に高い可能性があるので注意が必要です
知らんけど
遠州一宮駅とお茶畑
遠州一宮駅で下車して、30分ほど歩いてお茶畑の見える場所へ向かいます。
浜名湖周辺はみかんの産地として有名ですが、お茶の産地でもあります。
遠州一宮駅を近くの踏切から撮影していますが、単線ローカルならではのスプリングポイントと奥に見える瓦屋根のホームが素敵な駅です。この駅は国の登録有形文化財に指定されています。
お茶畑に到着する前に一本列車が来てしまったので、正面から望遠レンズで撮影してみました。
夏草に覆われた頼りない細いレールを行く気動車がいい感じになりました。
お茶畑に到着して列車を待っている間にお茶畑の中にある小さな踏切がいい感じでした。
お茶畑を行く列車を撮影して、再び遠州一宮駅へ戻ります。
掛川駅
やがて、右側に東海道線と新幹線が見えて終点掛川駅に到着です。
天浜線の掛川駅はJR掛川駅から少し離れた場所にあり、三角屋根の特徴的な駅舎です。
そして、次の列車で新所原へ戻ります。
途中で、走行シーンを撮影できなかった Re+ とすれ違い。
Resurrection(復活)、Remake(再生)、Remember(思い)、Retoro(レトロ)様々な‟Re”と列車を合わせて『Re+(リ・プラス)』
天浜線公式HPより
これで天竜浜名湖鉄道のぷらり旅は終了です。
心をリセットする小さな旅。ローカル鉄道にはそんな魅力があります。
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