三岐鉄道北勢線 2020年夏 (後編) | Silent Dream | an氏の雑記

三岐鉄道北勢線 2020年夏 (後編)

三岐鉄道北勢線2020年夏の後編です。

前編はこちらです。

三岐鉄道北勢線は、現存する数少ないナローゲージの鉄道です。
国内でナローゲージが存続しているのは、同じ三重県内のあすなろ鉄道内部線、
八王子線と黒部渓谷鉄道(トロッコ電車)のみです。
ナローゲージとは、レール幅の事で、新幹線(一部の私鉄)が1435mm(標準軌)、
一般的なJRや私鉄が1067mm(狭軌)、そして北勢線がさらに狭い762mmの
ナローゲージです。

撮影地:西桑名2号踏切(西桑名〜馬道)

西桑名駅から北勢線を線路沿いに200メートルほど歩くと、北勢線西桑名2号踏切があり、
ここで、標準軌道、狭軌道、ナロー軌道を全て渡ることができます。(国内ではここだけ)
上の写真、手前から北勢線、JR関西線、近鉄名古屋線です。

北勢線のナローゲージ
JRの狭軌
近鉄の標準軌

踏切からさらに3線はしばらく並走しますが、北勢線は徐々に高架して
JRと近鉄をオーバークロスします。

撮影地:西桑名〜馬道(歩道橋上から撮影)

そしてここは、狭軌と標準軌をナローゲージがオーバークロスする
カオスな場所となっています。

JR快速みえ
近鉄特急

なお、ここで3線全ての列車を同時に写真におさめる事が可能かどうかは
知りません。(合成した写真をどこかで見た記憶はありますが)

撮影地:馬道駅

西桑名の次の駅「馬道」です。
北勢線の駅は、味のあるいい駅が多いです。
この馬道駅も私のお気に入りになりました。

撮影地:馬道駅

木枠のガラス窓とかレールを使用したホーム屋根が懐かしい感じがします。

撮影地:馬道駅近くの踏切

馬道駅の阿下喜駅方面の踏切。
長い石の階段が続くすぐ下に小さな踏切がありいい感じでした。

車内扇風機

さて、馬道駅から終点の阿下喜駅まで一気に乗車しますが、当たりなのか、
ハズレなのか、非冷房車がやってきました。
余談ですが、昔、どこぞの大手私鉄会社は扇風機も冷房装置と位置付け、
冷房完備100%を謳っていました。
今でも、低性能な冷房装置の車両には弱冷房車のステッカーを貼ってますね。
非冷房車なんて、大井川鐵道か、名鉄のHL車以来の乗車です。
ちなみにこの日、三重県の最高気温は36度に達しており、
阿下喜駅までの約50分が、苦行となることは言うまでもありません。

車内

窓は上部が少しだけ開きますが、風はほとんど入ってきません。
さらに西日がガンガン照りつけ、狭い車内はビニールハウス状態。
駅停車で減速した時、車内を流れる空気が涼しく感じるほどです。

狭い車内

車内はご覧の通り狭く、足を少し伸ばすと前の人の足に届いてしまいます。

車内

シートは基本対面ロングシートで、200系のK77編成だけが1列前向きシートの様です。
この日は運用されておりませんでした。

終点阿下喜駅

そして、ここが北勢線終着駅「阿下喜」です。
ここは比較的新しい駅舎のようで、終日有人です。
風除けのアクリル板に書かれた「阿下喜駅」の書体にどことなく秘境感を
感じるのは私だけでしょうか。
しかし実際には、駅前にはバス乗り場や、コンビニがあり、クルマも多く往来し、
賑わってます。

阿下喜駅隣の軽便鉄道博物館

阿下喜駅に隣接して「軽便鉄道博物館」があり、実電車と資料展示がされています。
開館日は、毎月第1・3日曜(10〜16時)※1月のみ第2・3日曜との事です。
この日は土曜日だったので、休館日でした。
写真の方向転換機は実車用で、ループのレールはミニ電車の物の様です。

運転台

運転台はナローゲージでも普通です。ちなみに動力電圧は直流750Vです。

撮影地:楚原駅ホームより

そして、クルマを置いた楚原駅に戻ってきました。
乗車してきた電車が、33.3パーミルの坂へ沈んでいくところを見送って
この日は終了です。

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