2001年10月1日に名鉄谷汲線が廃線となってから来月で21年が経過します。
黒野レールパークから伸びる自転車歩行者道
昨年の今頃にも廃線跡を訪ねたのですが、その時、黒野レールパークから伸びる
自歩道(自転車歩行者道)の存在を知り、気になっていました。
昨年の記事はこちらです。
谷汲線廃線跡は自転車歩行者道として再利用
結論から書いてしまいますが、谷汲線の廃線跡は黒野駅跡から北野畑駅跡まで自歩道が
建設される予定であり、実際に黒野北口駅跡まで完成しています。(2022年9月現在)
今回は自転車でポタリングしながら、完成した黒野北口駅跡までと、その先の工事状況を
確認したいと思います。
黒野レールパークからスタート
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黒野レールパーク内には踏切跡なども、さり気なく保存されています。
黒野レールパークの詳しい様子は、昨年の記事を見てください。
![](https://blog.hopelaboratory.net/silentdream/wp-content/uploads/2022/09/P1270855.jpg)
黒野レールパークの西側、廃線前は揖斐線と谷汲線が分岐して、大きく右にカーブしながら
谷汲方面へ向かうところです。
ここが黒野北野畑線自歩道の起点になります。
国道303号線をアンダーパス
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黒野レールパークを出て自歩道は程なく国道303号をアンダーパスします。
![](https://blog.hopelaboratory.net/silentdream/wp-content/uploads/2022/09/P1270820.jpg)
右カーブを終えると、自転車道は真っ直ぐに黒野北口駅跡へ伸びています。
途中、幾つか一般道と交差しますが、数百メートルで自歩道の完成区間は終了します。
黒野北口駅跡のホームは無くなっている
![](https://blog.hopelaboratory.net/silentdream/wp-content/uploads/2022/09/P1270862.jpg)
ここで、あっけなく自歩道の完成区間は終わりです。
交差する道路の向こう側に黒野北口駅があったのですが、きれいに更地になっていました。
軽トラのある辺りにホームが残っていたのですが、取り壊されました。
駅の遺構を残しつつというのも有りだと思ったのですが、残念です。
「黒野北口駅跡」の記念碑くらいは立てて欲しいです。
未完区間を進む
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ご覧の通り、レールは随分前に撤去されており、枕木や敷石も殆ど残っていません。
アスファルト敷いて、歩道のブロック敷き詰めて、両側に排水溝掘って、ハイ終了。
というわけには、なかなか行かないのが現実です。
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迂回しつつ数百メートル進んだ所に、工事期間が掲載された看板が有りました。
令和5年3月とありますが、北野畑までの全区間がこの期間で完成するわけではありません。
黒野北口駅跡から、ここまでの数百メートルの事だと思います。
よく見ると、10期と書かれており、既に10年かけてここまで完成したということです。
完成予定日を調べてみましたが、大野町のWEBサイトに具体的な情報はありませんでしたが、
名鉄廃線敷再生プロジェクトの一つとして自転車歩行者道の整備は進められています。
年度毎に決められた予算の中で、自転車道より優先するものがあります。
早期完成を願うばかりです。
豊木駅跡
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ここはまだホームが残っています。言いかえると、自歩道の工事は未着手です。
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ホームは廃線の日のまま時間が止まっています。
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しばらく進むとレールが撤去されただけで、鉄道的な雰囲気はそのまま残っています。
自転車の機動力を活かし、細道でもどんどん進みます。
稲富駅跡
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普通に廃線跡サイクリングになって来ましたが、天気もよく気持ちいいです。
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稲富駅跡もしっかりホームが残っています。
更地駅跡
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道に迷って、どこをどう走ったのか、いきなり更地駅跡に着いてしまいました。
ここもホームはそのまま残っています。
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谷汲線沿いは彼岸花というイメージが私の中では根強いです。
21年前の廃線の日も彼岸花が咲いていました。
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在りし日の更地駅 2001年9月頃
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上の写真とほぼ同じ場所から撮影した現在の更地駅跡(2022年9月)
やはり、鉄道が無くなると周辺も一気に廃墟感が出ます。
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ここには踏切がありました。
北野畑へ向かう
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更地駅跡を出て程なく、急坂を上りながら山の中へと入って行きます。
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北野畑へ向かう道路沿いの盛土は一部削られて、道路が拡幅されています。
※画質の悪い写真は走行しながらGoProで撮影した動画から切り抜いたものです。
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こんな写真が撮れた場所でした。
北野畑駅跡
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ホームが残るのみで、駅舎の残骸のようなものがゴロゴロしていました。
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自転車歩行者道が完成して、北野畑がまた賑わう日が来ると良いですね。
北野畑から先にも自転車道を
大野町の管轄は北野畑までですが、やはり谷汲山華厳寺まで繋がってこそ、
価値あるものとなります。ここから先は揖斐川町の管轄でしょうか。
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北野畑を出てしばらく進んだところです。
マウンテンバイクなら、そのまま行けそうなくらい綺麗に整備刺されています。
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上の写真とほぼ同じ場所から撮影した廃線前の写真
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この辺りは根尾川沿いの狭い道路の一段上がった所を電車が走っていました。
すぐに取り壊されて道路が拡幅されるかと思っていましたが、一部拡幅されただけで、
21年経ってもほぼそのままです。
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石垣もそのままです。こんな所に自転車歩行者道ができたら素敵です。
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根尾川の対岸から見るとこのような感じでした。赤い1両編成の電車がかわいいですね。
赤石駅跡
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赤石駅はホームが撤去され、ご覧の通りです。
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すぐ後ろがお墓で、そのままお墓へ行ける駅でした。
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赤石駅のホームからこんな写真が撮れました。
背景が田園と林で、架線柱が片側にしか無いのが良かったです。
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赤石駅跡から谷汲方面へ堤防の下を走っていましたが、堤防に盛り土されたのでしょうか。
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当時はこの様に堤防のすぐ下を走っていました。
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堤防道路は拡幅され素晴らしく綺麗になりました。
魚初前の踏切
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魚初(料理店)の前に踏切があり、谷汲線は道路を横断し根尾川沿へ移ります。
当時はこんな立派な道路ではなく、踏切だけ狭くなっていて、車のすれ違いが大変だった
記憶があります。当時の写真はありませんでした。
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踏切を渡ってからは、道路の右側を電車が走っていました。(ガードレールの外側)
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ここには鉄橋が架かっていましたが、随分前に撤去されました。
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廃線前、鉄橋を渡る510型
長瀬駅跡
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この辺りに緑色の待合室があったのですが、きれいさっぱり無くなっています。
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長瀬駅跡は、駐輪場以外跡形も無くなっています。
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これが当時あった緑色の待合室です。
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長瀬から谷汲方面の一部だけ、道路転用(自転車歩行者道)されています。
そして谷汲駅跡へ
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廃線跡を右手に見ながら長い坂を上ります。
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一瞬、並走する510型が見えた様な気がしました。(幻覚)
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そして、静態保存してある510型と750型を見てなんとなく安堵する。
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谷汲駅跡は、廃線の日からほぼそのままです。
谷汲山華厳寺
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谷汲駅跡から少し進み交差点を右折すると谷汲山華厳寺の参道の鳥居があり、
緩やかな坂が、200~300メートル続きます。
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そして、西国三十三番満願霊場 谷汲山華厳寺にたどり着きます。
廃線跡を辿って、たどり着いた先が華やかな場所であることが、なんとも不思議です。
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参道を振り返って見ると、結構な坂を登って来たことに気づきます。
鉄道は絶えてしまいましたが、信仰が絶えることは無いのでしょう。
おわり
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